骨製針入れについての考察2




これについて、幾何学的彫刻と漁労彫刻の2つに分けたとして、 幾何学的彫刻においては、生活用品と捉えられると思われる。裏付けとしては香深井A遺跡にて、鉄製針が入っていたこと。それと大量生産の2例が上げられよう。 漁労彫刻については、出土例が少なく、比較的大規模な遺跡から出土していることから、儀礼的な意味合いがあると考えられる。 儀礼については、針入れに鯨又はそれに準ずるであろう、大型海獣を捕る模様が描かれていることから、大量を願う儀礼用品であったと考えられる。 これらについては、現在当方が読んだ報告書をもとに、私考であるため、例数が少なく矛盾が生まれるであろうことであるのは皆さんからもお分かりであると思う。